« 9月7日「仕事量の測り方」 | メイン | 9月9日「枯れるなら書けばいい」 »
2007年09月09日
9月8日「何故、友人に電話しなかったのだろう」
先月の青春18切符の旅のチケットが余っているので、早めに実家を出て、この切符を使って東京に戻ることにする。
何度でも途中下車ができるので、どこで降りようかワクワクしながら、東海道線に乗り込む。
と言いつつ、既に降りる駅は決めていた。
静岡である。
僕は大学時代、この静岡の街で過ごした。
昨年、車で約15年ぶりに当時、住んでいたアパートを見に行ったのだが街には立ち寄らなかった。
大学卒業後、後輩がいた頃は、何度か静岡の街に通っていたのだが、後輩達が卒業してからは全く行かなくなってしまった。
「10年ぶりかなぁ」とつぶやきながら、駅前のターミナルホテルに向かう。
3時間近く電車に乗っていたので、まずはバーでビールでも飲もうと思ったのである。
ターミナルホテルのある北口に出ると僕が知っている静岡とは全く変わっていた。
再開発の途中なのだろう。
駅前のターミナルホテルも名前が変わり、新しいホテルの名前で改築中で閉鎖されていた。
しばらく再開発の工事を眺めながら、昔を思い返す。
しかし、工事している場所が前はどうだったのか全く思い出せない。
ホテルのバーで静岡の友人に電話をして、久しぶりに街で飲もうかなぁとも思っていたのだが、電話をする気がなくなってしまった。
何故だかわからないけど。
僕は紺屋町や七間町の方へ歩き出した。
「すみや」というCDショップが、まだあるのか見たくなったのである。
ここにはオレンジホールという名の小さなホールがある。
市民文化会館でコンサートをする程の知名度はないが、人気急上昇中のバンドが東京からやってきてはよくライブをやっていた。
大学時代、僕はコンサートスタッフのアルバイトをしていて、このホールにもよく出入りをしていたのである。
アルバイトの内容は機材の搬入、搬出、ライブ中の警備である。
ライブ中、このホールは会館のように椅子席がないため、オールスタンディングの客がステージに近づかないようにロープだけでコントロールしていた。
筋肉少女帯、レピッシュ、ユニコーンなど、ブレイク直前のバンドは、僕らの手がちぎれてしまうのだろうかと思うような観客が飛び跳ねるライブばかりだった。
「あぁ、死ぬかと思ったぁ!」
ライブが終わった後、アルバイト仲間はそう言いながらも、どこかみんな楽しそうだった。
もちろん僕も楽しかった。
そしてライブの後、そのまま静岡の街へ飲みに行くのが常だった。
そんな「すみや」のショップもオレンジホールも健在だった。
何だか妙に嬉しかった。
入り口で僕と同じくらいの歳(だと思う)の女性が徳永英明のバラードベスト版を選んでいた。
そういえば、徳永英明のコンサートも大学時代、何度もスタッフでやっていた気がする。
特に何をするわけでもないのだが、店内を一周して店を出た。
やはり当時の友人に連絡しようかと思い、携帯を取り出した。
大道芸のワールドカップを主催する街らしく、すぐ外では大道芸人が、観客を集めて、ディアボロ(中国駒)を披露していた。
一度、携帯をしまい、僕は子供達の輪の中に混ざってしばらくその大道芸を眺めていた。
結局、静岡の友人に電話をしないで、僕は東海道線に乗り込んで東京に向った。
何故だかわからないけど。

電話より葉書で連絡したかったのかなぁ。
投稿者 ishiko : 2007年09月09日 08:30




