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2007年05月04日
4月30日「ダメな施主」
僕が会ったことのないおじいさんの50回忌、僕が小学生の時に逝ってしまった父の27回忌、僕が大学生の時に逝ってしまった祖母の17回忌。
まとめての法事を執り行う。
行うではなく、執り行うというどこか厳かな雰囲気なのである。
この地域では珍しくない築100年以上の古い家は、どこもそうなのかもしれない。
施主は一応、イシコである。
葬式の時は喪主だが、法事の時には施主と呼ぶことを住職から教わる。
たかだが10名ちょっとの親戚への挨拶に普段のトークショー以上に緊張し、口がまわらない。
「本日はお忙しい中、お集りいただき、ま、まことにありがとうございます。こ、これから、法事を、とりお、とりおこないます」
お焼香は施主の僕からである。
「お経が始まってから3分経ったところでお焼香を頼むよ。あんたがきっかけだからな」
住職からの指令。
3分程度経ったところでお焼香を始めようとした。
すると住職から「まだ」という手が出た。
しかし、既に僕は焼香の席に着いてしまった。
居心地の悪さと言ったらない。
舞台の上で台詞を忘れた役者のようである。
その場に手持ち無沙汰で座ってうつむき、時が過ぎるのを待つしかない。
「ここからがお経じゃ!」
少し怒った声で住職が言い放った。
お経の前に読み上げる儀式のようなものだったらしい。
親戚一同苦笑である。
その後も押して知るべし。
様々な法事の際の作法を住職から教わりながら、頼りない施主イシコは何とか終えることができた。
終わった後、身体を使ったわけではないのに、ぐったりしてしまい、この日の夕方はマッサージチェアで爆睡するのであった。
投稿者 ishiko : 2007年05月04日 07:28




