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2007年01月27日

1月26日「芸能人がノーコメントと言う理由」

「散歩の新兵器」の撮影を終えた後、旧知の女優梅沢昌代氏が出演しているこまつ座の「私はだれでしょう」を観に行く。
井上ひさしさんの遅筆が原因で何度も延期になり、ようやく幕が開いた作品である。

そういえば、10年程前にも「黙阿彌オペラ」という作品で、同じように延期になってしまった作品があったのを思い出した。
井上ひさしさんの遅筆は筋金入りなのである。
そのときも、昨年、紀伊国屋賞を受賞した女優の梅沢氏は出演していた。

その1年前の名作「父と暮らせば」という作品も延期が危ぶまれたが、何とか初日の幕が開いた。
そのとき初めて、梅沢氏がこまつ座に出演した。
出演していたというか梅沢氏とすまけい氏の2人芝居だった。
しかも彼女の住んだことのない広島弁を話す役。
本が完成したのは初日まで一週間を切っていたと聞く。
ヘレンケラーのような三重苦を背負って挑んだ梅沢氏だったが、見事にこの役を演じきり、この年、読売演劇大賞を受賞した。

さてさて今回の舞台も相変わらずの梅沢節が炸裂。
独特の間合い、独特の動き、そして出ずっぱりの3時間。
終演後、劇場前からタクシーに乗り、少し離れた寿司屋で飲む。
にも関わらず、見終わったお客さんが2組いて、梅沢氏を見つけると握手を求めた。

彼女は笑顔で
「ありがとうございました」
椅子から立ち上がり、お礼を言い、深々と頭を下げていた。

ふとおばさまがたの目線が気になった。
思わず、僕は言いそうになった。
「念のために言っておきますが、二人きりだからと言って、僕は梅沢氏の恋人ではありません!」
何だか敢えて言うのも変である。
こうやって根も葉もない噂が立つのかもしれない。

先に宣言してしまうのはどうだろう。
「梅沢氏の友人のイシコと申します」
やっぱりこれも変である。
どんどん妄想は膨らみ、芸能人がノーコメントって言う気が少しだけわかったような気がする。

「ってお前芸能人じゃないだろ!」
根本的に間違っている気がするイシコであった。


投稿者 ishiko : 2007年01月27日 07:52

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