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2006年10月05日
10月4日「使えない公衆電話」
連載でお世話になっている「verita」編集部の堺氏とスミニャックで夕方、食事をする予定であった。
しかし、クタでここまで迷うとは思わなかった。
今、自分のいる位置がどこなのかわからない。
時間は刻々と過ぎていく。
堺氏に電話をしておこうとデパートの中の公衆電話を手に取る。
コインではない、クレジットカードのみの公衆電話である。
日本語、中国語などが表記されていて、それぞれのボタンを押すと母国語のガイダンスが流れる。
そのガイダンスに沿って、ボタンを押していく。
便利な世の中じゃのうと思っていたのだが、ガイダンスはちっとも堺氏のホテルにつなげてくれない。
国際電話とコレクトコールだと自動アナウンスが言っている。
バリの島内の電話は使えないのか?
そんなバカな。
電話を切って、もう一度、やってみるが、やはり同じ。
仕方なく他の電話を探すが全て同じタイプの公衆電話しかない。
徐々に焦る始める。
探しているうちにち〜ムーンともはぐれてしまった。
まぁ、彼女とは最悪、はぐれた時の場所を決めてあるから、大丈夫だとは思う。
デパートのインフォメーションで、「電話ないでしょうか?」と日本語で聞いてみる。
通じない。
いくらバリが日本語が通じるところが多いと言っても全ての方が日本語ができると思ったら大間違いである。
電話する身振り手振りで「ローカル」という言葉を強調しながら、聞いてみる。
通じた。
デパートの中にはないようである。
デパートを出て、彼女が教えてくれた道を歩いていくと、コインを入れる普通の公衆電話を発見。
そういえば先日、堺氏にお世話になっている連載で公衆電話のことを書いたばかりだが、そんなゆるゆるな気分で使う公衆電話とはちょっと気分も違う。
切羽詰まった状態でトイレを探しているのと同じである。
ようやくつながった。
バリの太陽はサンセットの時間を迎えていた。
日常の当たり前のことができないという海外の旅の中で、当たり前の出来事がリゾートホテルで麻痺した脳には、ちょっと嬉しかったりして。
ただドッと疲れてしまった。
ごめん。堺さん。
今日は会えないと思う。
電話を切った時点で、既にギブアップしていた。
これからち〜ムーンも探さなくてはならないのだ。
「クタはクタクタになるから行かない方がいいよ」
空港からの送迎車の中で添乗員さんが言ったオヤジギャクをふと思い出し笑いした。
投稿者 ishiko : 2006年10月05日 11:49



