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2006年08月15日
8月14日「鼻琴、頭琴、口琴」
浜松城、新居関所など気がついたら徳川家康にまつわるドライブになっていた。
家康も癖というものを持っていたのだろうか。
いずれ、昔の偉人達の癖を調べてみたい。
「その前に、イシ君の癖をどうにかしようよ」
ち〜ムーンが言った。
彼女曰く、僕は醜悪な癖が多いらしい。
鼻をほじりたいのだが、人前でほじれない時、こぶしで鼻の皮をもの凄い勢いで揺らすらしい。
そのせいで僕の鼻の皮は人より厚くなっている。
帽子をかぶり頭が蒸れ、かゆくなると、帽子をおもむろに取り、もの凄い勢いで頭皮を掻くらしい。
そのせいで頭皮から血が出ることもある。
口の中が気持ち悪いと、鼻の下を伸ばして、もの凄い勢いで口筋を動かすらしい。
そのせいで身体は動いていなくても、落ち着きがないと言われることがある。
歳をとるにつれて、その癖の動作も大きくなっているらしい。
そこで彼女は、僕が醜悪な癖をするとき、効果音をつけ始めた。
鼻を揺する時は
「びよ〜ん。びよ〜ん」
頭を掻く時は
「ばさっ!ばさっ!」
口を動かす時は
「むにゃ、むにゃ、むにゃ」
こうなってくると人間ではなくなってくる。
「一応、人間って意識はあるんだね?でも、どう見ても猿だよ」
彼女はサングラスごしに僕の顔をじっと見た。
確かに干支は猿だし、昔から「猿っぽい」と言われ続け、猿に親しみも持っていたが、自分が猿になりたいと思ったことはない。
精一杯、抵抗を続けた。
「猿が嫌だったら、世界に一つしか持っていない楽器を操る男という考え方にするかい?」
彼女は、「生茶」のペットボトルをぐびぐび飲みながら言った。
浜松を後にして、豊川稲荷を経て、名古屋まで行くドライブの中で、僕らの間で楽器名を話し合った。
「鼻琴(びきん)、頭琴(ずきん)、口琴(こうきん)でどう?」
彼女は提案した。
悪くない。
何だかモンゴルでゲル移動しながら、演奏しているようである。
「何かかっこいいね」
僕は、さっそく楽器を披露した。
もちろん無意識に。
「それで癖が許されるわけじゃないからね!」
彼女は、釘を指した。
投稿者 ishiko : 2006年08月15日 07:39



