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2006年08月11日
8月10日「普通、両方の鼻緒がいっぺんに切れないだろ?」
思わずつぶやいた。
ちょうど二年前に軽井沢のアウトレットで購入したお気に入りのサンダルの鼻緒が新宿駅西口ロータリーで二つとも、ほぼ同時に切れた。
鼻緒が切れることはよくないことを暗示すると言われるが、そんなことを考える余裕さえない。
とにかく今、どうすればいいかを考えるのみ。
後、10分以内で、ルミネ7階ベトナム料理屋でのランチミーティングにたどり着かないといけない。
いつもなら5分で行ける距離なのだが、鼻緒が切れるといつもの一歩が歩けない。
普段の歩行間隔がたいてい80cmくらいに対して、今は歩行間隔がせいぜい20cm。
歩くことってこんなに大変だったんだ。
二足歩行のロボット開発は難しいという話を思い出す。
額から一筋の汗を感じる。
このまま行くと単純計算で4分の1の速度。
もう一筋の汗を背中に流れるのを感じる。
ということはいつもなら5分で行ける場所は20分かかる。
携帯電話を取り出した。
「サンダルの鼻緒が2本とも切れちゃったんだよね〜」
「なんじゃそりゃ?」
「というわけでちょっと遅刻します〜」
詳しい説明をする前にすぐに電話を切った。
詳しい説明と言っても鼻緒が切れた以外に言いようがない。
逆の立場だったら、なんじゃそりゃって言いたくなるよなぁ。
一応、ランチミーティングは仕事なのだから、サラリーマンが会社の遅刻に
「鼻緒が切れたので朝のミーティングに遅れます」
と言うようなものである。
いつの時代じゃって感じだ。
とにかく靴を買ってから行くべきか、そのまま行くべきかを悩む。
靴を買って、サンダルを捨てていくと嘘だと疑われてしまう。
たったそれだけの理由で僕は、鼻緒が切れたサンダルで歩いて行くことにした。
大人はもちろん、3歳くらいの子供にもステッキを持ったおばあちゃんなど様々な歩行者に抜かれながら…。
ホームレスのおじさんの歩くスピードだけが僕と似ていた。
とにかく、ゆっくりゆっくり噛み締めるように20分かけてルミネ7階まで辿り着いた。
到着するとみんなが言った。
「今日のイシコさんの格好だったら、裸足で歩いてきてもよかったのに…」
おかげでベトナムビール「333」がメチャクチャうまい。
あ〜、今日も生きている。
そこで気づくのである。
で、ここからどうする?
投稿者 ishiko : 2006年08月11日 07:55



