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2006年08月01日

7月31日「びびりぃすと」

僕は「びびりぃすと」である。
「びびりぃすと」というのは、気が小さい人の岐阜弁である。
嘘である。
もちろん、そんな言葉などない。
イシコの造語である。
ただ、造語でも創っていないといても立ってもいられないのだ。
親知らずの歯を抜くのである。

「びびりぃすと」は、痛みに弱い。
「びびりぃすと」は、ちょっとした物音でも怯える。
「びびりぃすと」は、人見知りである。
「びびりぃすと」は、街のティッシュ配りを断れない。
「びびりぃすと」は、子供の頃、田舎の家にある外のトイレに一人で行くことができなかった。
「びびりぃすと」は、すぐにお腹を壊す。
「びびりぃすと」は、人の噂を気にする。
「びびりぃすと」は、降りる駅の3つくらい前の駅から落ち着きがない。
「びびりぃすと」は、本番に弱い。
「びびりぃすと」であるための10か条を考えながら、歯医者に行く。
最後の一つが出てこない。

でも、そうやって考えていたおかげで歯を抜くことを忘れて歯医者の診療椅子まで何とか座ることができた。
「びびりぃすと」は…。
抜く前に最後の一つを考えようとするが、歯科衛生士の方が並べらていく器具を見ていると、どんどん身体が硬直していく。
山口先生も僕が「びびりぃすと」っぷりをよく知っている。
「大丈夫ですか?」
あまりに緊張している僕に声をかけ、目の前のモニターでは「涙そうそう」の音楽に沖縄の環境音楽が流れ始めた。
あっ、そうだ。
最後の「びびりぃすと」の一つが出た。
「びびりぃすと」は涙もろい。
「はい。口を開けてください!」
抜歯が始まった。

投稿者 ishiko : 2006年08月01日 06:49

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